正直に言う、スワップ運用で80万円溶かした筆者が辿り着いたリスク対策の全記録
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「毎日チャリンチャリンとスワップが入る」という甘い言葉に惹かれてポジションを持ったものの、為替差損がスワップ益を大幅に上回り、口座残高が見る見る減っていく恐怖——同じように「このまま持ち続けて大丈夫なのか」と不安を抱えている人は少なくないはずです。筆者自身、2023年にトルコリラ/円とメキシコペソ/円の運用で合計約80万円の確定損失を出しました。あの経験があるからこそ伝えられる「本当に効くリスク対策」を、数字と実体験ベースで包み隠さずお話しします。先に結論を言えば、一番大切なのは「レバレッジを2倍以下に抑え、通貨を分散し、損切りラインを事前に決めること」です。
目次
- なぜスワップ運用に手を出したのか?
- 実際に使ってわかったこと——3年間の収支と体験
- 80万円の損失はなぜ起きた?失敗の原因と予想外だったこと
- スワップ運用が向いている人・向いていない人とは?
- スワップ運用のリスク対策はどうすればいい?2026年版の具体策
- 3年の運用で学んだことを振り返る
なぜスワップ運用に手を出したのか?
きっかけは「放置で月3万円」というブログ記事だった
2022年末、副業としてFXのスワップ運用を始めました。当時読んだ個人ブログに「メキシコペソ/円を100万円分レバレッジ3倍で保有すれば、月3万円前後のスワップ収入になる」と書かれており、銀行預金の利率に不満を持っていた筆者は即座に口座を開設しました。
最初に選んだ通貨と資金計画
最初はメキシコペソ/円に100万円、トルコリラ/円に50万円の証拠金を入れ、レバレッジは約3倍で運用を開始。月間スワップ収入の見込みは合計で約3.5万円でした。「年利40%超なら投資としては最高だ」と楽観的に考えていました。
情報収集はSNSと個人ブログが中心だった
当時はTwitter(現X)やYouTubeで「スワップ生活」と発信する人たちの情報を中心に学んでいました。為替変動リスクについての言及はあったものの、「長期で持てばスワップが為替差損を吸収する」という論調が多く、筆者もそれを信じていました。今思えば、これが最大の判断ミスです。
実際に使ってわかったこと——3年間の収支と体験
筆者の率直な感想
筆者はみんなのFXとLIGHT FXの2社を合計36ヶ月使いました。口座開設は両社とも約10分で完了し、最初の1ヶ月でメキシコペソ/円のスワップが約12,000円貯まったときは素直に嬉しかったです。
良かった点:
- みんなのFXはメキシコペソ/円の外為どっとコム/" class="inner-link">スワップポイントが業界内で安定して高水準(2024年当時、1Lot=10万通貨あたり1日約261円前後)
- LIGHT FXは「LIGHTペア」でスワップがさらに上乗せされ、同通貨で1日あたり約280円前後だった時期がある
- 両社ともスマホアプリの操作性がよく、ポジション管理と日々のスワップ確認が1分で完了する
気になった点:
- トルコリラ/円はスワップが高い一方で、為替の下落スピードが年間15〜25%と激しく、スワップ益を簡単に帳消しにする
- 両社ともスワップポイントは日々変動し、週単位で20%以上下がることもあった。「固定収入」とは到底言えない
3年間のリアルな収支
| 年 | 投入資金 | スワップ益(税引前) | 為替差損益 | 合計損益 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 150万円 | +約38万円 | −約118万円 | −約80万円 |
| 2024年 | 120万円 | +約32万円 | +約15万円 | +約47万円 |
| 2025年 | 120万円 | +約29万円 | −約8万円 | +約21万円 |
2023年の大損失の後、運用方法を根本から見直したことで2024年・2025年はプラスに転じています。
80万円の損失はなぜ起きた?失敗の原因と予想外だったこと
トルコリラの暴落を「いつか戻る」と放置した代償
2023年5月〜6月にかけてトルコリラ/円は約7.5円から約5.5円台まで急落しました。筆者はレバレッジ約3倍で30万通貨を保有していたため、含み損は約60万円に膨れ上がりました。「スワップで回収できる」と損切りを先送りした結果、最終的にロスカットが発動。確定損失は約65万円でした。
「高スワップ=高リスク」を体で理解した
予想外だったのは、トルコリラのスワップポイント自体がトルコ中央銀行の政策変更で急減した期間があったことです。月2万円見込んでいたスワップが1.2万円程度に減り、為替差損を吸収する力がさらに弱まりました。高金利通貨は「金利が高い理由がある」という当たり前の事実を、80万円で学んだ形です。
メキシコペソでも15万円の含み損を抱えた時期がある
メキシコペソ/円は比較的安定と言われますが、2023年後半に7.8円台から7.0円台まで下落した際には15万円超の含み損を抱えました。このときはレバレッジ3倍でも維持率が150%を下回り、追加入金で凌ぎました。「安定通貨」でもレバレッジ次第で危険水域に入ることを痛感しました。
サービスを使って後悔したこと
正直に書くと、後悔したのはFX会社の選択ではなく、自分のリスク管理の甘さです。ただし、一つ挙げるなら「スワップポイントの高さだけで通貨ペアを選んだこと」。トルコリラ/円は両社とも高スワップを提示していましたが、為替の下落幅がそれを遥かに上回る現実を軽視していました。
スワップ運用が向いている人・向いていない人とは?
スワップ運用が向いている人の特徴
- 証拠金として最低でも50万円以上を「数年間動かさない」と決められる人
- レバレッジ2倍以下の低収益でも焦らず継続できる人
- 為替の含み損を見てもパニック売りしない精神的余裕がある人
- FXの基本的な仕組み(スプレッド・ロスカット・証拠金維持率)を理解している人
スワップ運用が向かない人の特徴
- 証拠金が30万円以下の人:レバレッジを抑えるとポジション量が少なく、月のスワップ益が数百〜数千円にしかならず、モチベーション維持が難しい
- 半年以内に利益を出したい人:為替変動でマイナスになる月が普通にあるため、最低1年、理想は3年以上の時間軸が必要
- 損切りルールを「自分には不要」と考える人:筆者の80万円損失がまさにこのパターン
- スワップポイントを「不労所得」と捉えている人:為替レートの監視、レバレッジの調整、通貨の見直しなど、実際には月2〜3時間のメンテナンスが必要
- 生活資金を運用に回そうとしている人:ロスカットされたら生活が破綻するリスクがあり、余裕資金の範囲外での運用は厳禁
スワップ運用のリスク対策はどうすればいい?2026年版の具体策
対策①:レバレッジは2倍以下を絶対ルールにする
筆者が2024年以降プラスに転じた最大の理由がこれです。レバレッジ3倍から2倍以下に下げたことで、為替が10%下落しても証拠金維持率が250%以上を保てるようになりました。利益率は下がりますが、ロスカットの恐怖から解放される効果は絶大です。
対策②:通貨ペアを2つ以上に分散する
トルコリラ一本から「メキシコペソ/円」と「南アフリカランド/円」の2通貨に分散しました。2025年にはメキシコペソが下落した月に南アフリカランドが上昇するなど、リスクの相殺効果を実感できています。
対策③:損切りラインを建値から15%下に設定する
「いつか戻る」は最も危険な思考です。筆者はエントリー時に逆指値を必ず入れるようにしました。15%の下落で損切りすれば、レバレッジ2倍でも証拠金の30%程度の損失に収まります。
対策として使っているFX会社の比較
| 項目 | みんなのFX | LIGHT FX |
|---|---|---|
| メキシコペソ/円スワップ(10万通貨/日) | 約240〜270円(2025年実績ベース) | 約250〜290円(LIGHTペア利用時) |
| 最低取引単位 | 1,000通貨 | 1,000通貨 |
| スプレッド(メキシコペソ/円) | 0.3銭 | 0.3銭 |
| 特徴 | 通貨ペア数が豊富で情報ツールが充実 | スワップ特化型でLIGHTペアの上乗せが魅力 |
| 向いている人 | 複数通貨を比較しながら分散運用したい人 | メキシコペソ・南アランドに集中して最大スワップを狙いたい人 |
※スワップポイントは日々変動します。上記は2025年の実績を元にした参考値であり、将来のスワップを保証するものではありません。
3年の運用で学んだことを振り返る
スワップ運用は「放置で稼げる投資」ではありません。筆者は80万円の損失という高い授業料を払って、ようやく「レバレッジ管理」「通貨分散」「損切りルールの徹底」という3つの基本にたどり着きました。2024年以降はこの3つを守ることで年間プラスを維持できています。大切なのは、スワップポイントの高さに目を奪われず、為替変動リスクを正面から受け止めること。迷っている方は、まず少額・低レバレッジで1〜2ヶ月試してみてください。実際に為替が動く怖さとスワップが貯まる嬉しさの両方を体感すれば、自分に合った運用スタイルが見えてきます。