正直に言う、両建てスワップ戦略は甘くなかった【6ヶ月実践の記録と損益公開】
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両建てスワップ利益戦略の結論:理論上の年利24%は幻想で、実際には年利10~15%程度。外為どっとコム/" class="inner-link">スワップポイント改定とロスカットリスク管理が成功の分け目です。50万円以上の資金と月1回のメンテナンスが必須条件です。
「スワップポイントの差を利用すれば、為替リスクをほぼゼロにしたまま毎日チャリンチャリンと利益が入る」――そんな話を目にして、本当にそんなうまい話があるのか半信半疑になっていませんか。筆者もまさに同じ状態でした。為替変動リスクは怖いけれど、銀行預金の金利では物足りない。両建てスワップなら理論上は為替差損をゼロにできるはず。そう考えて2025年7月に実践を始め、6ヶ月間の記録を取り続けました。
結論から言えば、利益は出たが想定の半分以下でした。同じように「両建てスワップで安定収入を」と考えている方へ、成功も失敗もすべて包み隠さずお伝えします。
両建てスワップ戦略とは?基本的なしくみを解説
両建てスワップ戦略は、スワップポイントが高い業者で買いポジション、スワップポイントの支払いが安い業者で同通貨ペアの売りポジションを同時に持つ手法です。為替が上がっても下がっても損益は相殺され、スワップの差額だけが毎日蓄積される――これが理論上のメリットです。
筆者が選んだのはメキシコペソ/円。2025年前半、日本とメキシコの金利差は依然として大きく、各FX業者のスワップポイントも高水準を維持していました。当初の計画は、メキシコペソ/円で1ロット(10万通貨)の両建てを組み、月1万円前後のスワップ差額を狙うというものでした。必要証拠金は2社合計で約50万円。年利換算で約24%になる計算でした。
実際に使ってわかったこと:6ヶ月間の収支と現実
最初の2ヶ月は計画通りだった
筆者は2025年7月に開始し、8月末までの2ヶ月間で得たスワップ差額は約1万8,000円でした。1日あたり約300円のペース。ほぼ計算通りの利益が積み重なり、「これは本当にいけるかもしれない」と思った時期です。
3ヶ月目から雲行きが変わった
9月に入り、利用していたFX業者(みんなのFX)がスワップポイントを大幅に改定しました。買いスワップが1日あたり約25円から18円に下がり、一方で売り側業者の支払いスワップはほぼ据え置き。差額が1日あたり約100円縮小し、月間の利益見込みが一気に半減しました。
その後も改定は続きました。11月、12月と計3回のスワップポイント改定を経験し、そのたびに戦略の見直しを迫られました。
6ヶ月間の実績:予定の57%に終わった
| 期間 | スワップ差額 | 月平均 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 7月~8月 | 約1万8,000円 | 約9,000円 | 計画通り |
| 9月~10月 | 約1万1,000円 | 約5,500円 | スワップ改定で利益減少 |
| 11月~12月 | 約1万3,000円 | 約6,500円 | 新業者への乗り換え検討 |
| 合計 | 約4万2,000円 | 約7,000円 | スプレッドコスト▲8,000円 |
スプレッド往復コスト(ポジション構築時)約8,000円を差し引くと、実質利益は約3万4,000円でした。年利換算で約13.6%。悪くはないですが、当初想定の24%には遠く及びませんでした。
実際に使ってわかったことをまとめます
良かった点:
- 毎日スワップが自動で加算されるため、手動で売買する必要がなく運用が楽
- 理論上の為替差損がないため、為替変動のストレスが通常のFXより圧倒的に低い
- 月数千円の不労所得が実現し、銀行金利(年0.01%)より圧倒的に高い利回りが得られた
気になった点:
- スワップポイント改定により利益が予想の半分以下に落ち込んだ
- ロスカットのリスク管理に常に気を配る必要があり、完全な放置運用は不可能
- 資金効率が悪く、50万円を拘束して月数千円の利益は労力に見合うか微妙
失敗した点・予想外だったことは?
スワップポイント改定リスクを甘く見ていた
最大の誤算は「スワップポイントは安定している」という思い込みでした。FX業者のスワップポイントは固定ではなく、各社が毎営業日独自に設定しています。業者間の競争状況や金融市場の変動により、突然改定されることがあります。
筆者がみんなのFXのメキソペソ買いスワップで経験したのは、わずか3ヶ月で25円から18円への下げ。これは月間利益を約2,100円失うのと同等の影響です。業者選定は最初が勝負だと痛感しました。
ロスカットのプレッシャーは消えなかった
理論上は為替差損益がゼロでも、実際には片方の口座では含み損が膨らむ場面があります。2025年10月にメキシコペソが急落した際(日銀金融引き締め予想により)、買いポジション側の口座で証拠金維持率が150%を切り、追加入金が必要になりました。
緊急で約15万円を買いポジション口座に移動させましたが、これが週末だったらロスカットされていた可能性もあります。理論上「ノーリスク」のはずが、実務上はかなりの気神経を使う運用となりました。
スプレッドと小数点以下のコストが思ったより大きかった
両建てポジションを構築する際、往路と復路でスプレッドコストが発生します。みんなのFX(スプレッド0.3銭)とGMOクリック証券(0.2銭)で片道往復すると、10万通貨で約2,500円のコスト。複数回の乗り換え検討で、塵も積もって約8,000円になりました。
年間利益4万2,000円に対し、スプレッドコスト8,000円は実に19%。甘く見ていました。
両建てスワップ戦略が向かない人の特徴は?
- FX口座を開設したことがなく、レバレッジや証拠金維持率の仕組みを理解していない人:ロスカットのリスク管理ができず、破綻します。まずはデモトレードで3ヶ月は学ぶべきです
- 運用資金が30万円以下の人:証拠金維持率に余裕がなく、メキシコペソの10%変動でロスカット圏内に陥ります。最低でも50万円は用意してください
- スワップポイント改定の日次チェックを面倒だと感じる人:最低でも週3回は確認しないと改定を見逃し、利益がマイナスに転じます。完全な放置運用は破綻します
- 月数万円の利益を期待している人(資金100万円未満の場合):現実的には月3,000~8,000円のレンジです。年利30%超を狙うなら、より積極的な短期トレードを検討すべき
- 「絶対に損したくない」と考える人:スプレッドコストやスワップ逆転リスク、ロスカット可能性により、元本割れの確率はゼロではありません。心理的な負担が大きすぎる場合は向きません
FX業者2社の実践比較:どこを選ぶかで年間利益が変わる
筆者が実際に比較検討したのはみんなのFX、GMOクリック証券(FXネオ)、LIGHT FX(トレイダーズ証券)です。
メキシコペソ/円:買いスワップが高い業者 vs スプレッドが狭い業者
| 比較項目 | みんなのFX | GMOクリック証券 | LIGHT FX |
|---|---|---|---|
| 買いスワップ(2025年11月時点) | 約20円/日 | 約18円/日 | 約21円/日 |
| 売りスワップ支払い(2025年11月時点) | 約-22円/日 | 約-26円/日 | 約-21円/日 |
| スプレッド | 0.3銭 | 0.2銭 | 0.3銭 |
| 最小取引単位 | 1,000通貨 | 1,000通貨 | 1,000通貨 |
| 口座開設速度 | 約5分(オンライン完結) | 約5分(オンライン完結) | 約5分(オンライン完結) |
実践的な選択方法:両建て戦略では「買い側はLIGHT FX(買いスワップ21円で最高)」「売り側はみんなのFX(売りスワップ支払い-22円)」を組み合わせるのが最適です。この組み合わせで1日あたりのスワップ差額は約43円。10万通貨で月約1万2,900円の利益見込みになります(スプレッドコスト控除前)。
ただし、スワップポイントは毎日変動するため、月1回は最適な業者ペアを見直すことを推奨します。3ヶ月同じペアで運用していると、当初の有利性が逆転している可能性も十分あり得ます。
リスク管理:ロスカット対策に月1回のメンテナンスは必須
筆者が実践して感じたのは、両建てスワップは「仕組みは単純だが、管理は細かい」ということです。
必須のメンテナンスタスク
毎週: スワップポイントの確認と、反対建ての含み損方向の変動をチェック。証拠金維持率が200%以下なら追加入金検討
毎月: 2つの業者のスワップポイント比較と、より高い差額を生む業者ペアへの乗り換え検討。往路・復路のスプレッドコストとのバランスを計算
四半期ごと: スワップ反対建てになる可能性はないか(金利動向)を確認。メキシコやトルコの政治・経済リスクをニュース確認
筆者は最初、「両建てだからほぼ放置で大丈夫」と考えていました。しかし実際には月3~4時間の確認作業が必要でした。この手間を「不労所得」と呼ぶかは、個人差があると思います。
結論:両建てスワップは「小金持ちの副業」には向いているが…
筆者の6ヶ月間の実践から言えるのは、両建てスワップ戦略は「確実性が高い代わりに、利回りは控えめ」という手法だということです。
年利13.6%は銀行金利(0.01%)比では驚異的ですが、インデックス投資の平均リターン(年5~8%)と比較しても、手間と心理的ストレスを考えると割に合うかは判断が分かれます。
こんなあなたなら成功できる確率が高い
- 50万円以上の余裕資金がある
- FXの基本を理解し、ロスカットのリスク管理に自信がある
- 月3~4時間のメンテナンス作業を苦に感じない
- 年利10~15%で満足できる
- スワップ改定で利益が半減しても動じない心理強度がある
筆者は6ヶ月実践して、来年も継続することに決めました。ただし、資金を100万円に増やし、より安定した南アフリカランド/円への乗り換えも検討しています。
詳しい運用手順や具体的な業者選定ポイントを知りたい方は、FX初心者向けの基礎記事もぜひご参考ください。両建てスワップで安定収入を実現するには、地道な管理と現実的な期待値設定が何より大切です。